富山県済生会高岡病院
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生理機能検査

<生理機能検査室> 1階中央採血室向かい16番

 

心電図検査 一部要予約  心電図,運動負荷心電図,ホルター心電図,  

               自律神経系検査,24時間心電血圧計記録(ABPM)

 

呼吸機能検査

誘発筋電図検査 要予約  神経伝導速度,顔面神経検査(ENOG)

誘発電位検査 要予約   聴性脳幹反応,体性感覚誘発電位

脳波検査  要予約    光刺激,過呼吸,睡眠賦活   

重心動揺検査

動脈硬化検査(ABI)

心臓超音波検査 要予約    


心電図検査

<心電図>

   心臓では心筋が収縮する時に右心房にある心筋細胞から微弱な電気が発生し,それがやがて心臓全体に伝えられますが,この電気の伝わり方を外部から測定して記録したもの(心臓の動きを電気的な変化としてとらえたもの)です。  

        心電図では不整脈,虚血性心疾患(狭心症,心筋梗塞)心肥大などの有無がわかります。

<運動負荷心電図>

        安静時の心電図に異常がなくても,胸の痛みなどの症状があり狭心症が疑われる時など,次の検査を行います。

  マスターの二段階法・・・2段の階段を数分間上り下りし,その前後で心電図をとります。

  トレッドミル検査・・・・マスターの2階段法で疑わしい時など

   (要予約)     医師が常に心電図をモニターしながら傾斜のついたベルトコンベ

アーの上を歩く検査で,徐々にスピードを上げ,心電図の変化を見ていきます。

    運動した時に心臓の血液が不足するかどうかで,安静時にはわからない狭心症を見つける事ができます。しかも,心電図の波形で心臓のどの部分が障害を受けているかを判断することができます。

<ホルター心電図>

        不整脈や狭心症を見つける為の心電図です。病院での検査中にちょうど不整脈が起きるとは限らないので24時間この装置を身につけたまま普通に日常生活を過ごし1日の心電図をメモリーカードに記録します。その後,メモリーカードを分析することで心電図の変化がわかります。

        この時,注意していただきたいのは入浴,シャワーはできません。電気敷毛布の使用も控えていただきます。

<24時間心電血圧記録(ABPM)>

        ホルター心電図の装置の他に血圧計を腕に巻いていただきます。一日の心電図の変化とともに血圧の変化も見ていく検査です。

<自律神経系検査(CVR-R)>

        心電図のR-R間隔を100拍、3回測定する検査です。

       R波の間隔の変動の度合いを調べます。

       度合が大きい・・・副交感神経亢進状態

       度合が小さい・・・糖尿病性神経障害などの末梢性および中枢性神経障害にみられる。

       糖尿病教育入院の時に行われます。

 

呼吸機能検査

   呼吸がスムーズに行われているかどうかを調べる検査で,慢性的な呼吸器疾患の重症度を調べたり,大きな手術の前や術後の経過をみる場合に行います。

   ・肺活量     肺が一度に取り込める空気の量を測定

            3~4回普段の呼吸をしてから胸一杯に大きく吸ってゆっくりと出来る限りはいていただきます

  努力性肺活量  最大の努力で速く強制的に呼出した量

         肺活量と同様に進めていき,胸一杯に大きく吸ったあとに出来る限り今度は一気にはいていただきます

  換気障害のパターン

                ・基準値は年齢,性別,身長から割り出す

                ・実測値が基準値の何%であるかみる
・正常  肺活量80%以上
     1秒率70%以上

  注意点

この検査は患者様の努力状態によって検査データに大きく影響されます。
検査技師の誘導のもとに出来る限り努力をしていただきたいです

 

誘発筋電図検査 <要予約>

<神経伝導速度> 

腕,足に電気刺激を与えて筋活動電位の潜時,神経活動電位の潜時から伝導速度を測定し,神経障害の有無等評価します。

ベッド上安静な状態での検査ですが,電気刺激が人によっては痛く感じられることもあります

 検査部位:腕→正中神経,尺骨神経,橈骨神経
足→腓骨神経   

<顔面神経検査(ENOG)> 

 神経伝導速度と同じく電気刺激を与え,神経障害の程度を%で表示します。

 

 検査部位:上口輪筋 下眼輪筋


誘発電位検査 <要予約> 

<聴性脳幹反応(ABR)>

  ヘッドホンをあてて耳への音刺激による脳幹部での聴覚神経系の興奮による電気的活動電位を波形にして記録します。

  ベッド上安静が必要なので小児の場合は薬剤を使用して深い睡眠時に検査します。

<体性感覚誘発電位(SEP)>

上肢,下肢の感覚神経に電気的な刺激を与えることによって誘発さあれる活動電位を波形にして記録します。

上肢,下肢から脳幹,大脳に至る長い神経路の機能障害の検索,評価をします。

 


脳波検査 <要予約>

  脳神経細胞の活動を電気的に誘導し,波形として記録するもので,脳の活動について調べる検査です。部分的な機能の低下やけいれん発作と関連が深い全身の病気が鑑別できます。
 頭,額,耳に合計22個の皿電球をやわらかいクリームで貼り付けます。両手には心電図を付けます。ベッドにあお向けに目を閉じたままで休んでいただきます。この状態のできない患者様(小児など)には眠剤を飲んでいただきます。

覚醒脳波・・・ただ眼を閉じている状態
光刺激・・・・眼を閉じた状態で眼の前がピカピカ数回光る
過呼吸・・・・大きく息を吸ったり吐いたり数分繰り返す
睡眠賦活・・・自然睡眠か眠剤による睡眠

 


重心動揺検査

  直立姿勢になっていただき,それによって現れる身体動揺を体重心の動揺で捉え記録します。
 開眼時(一点を決めて見つめていただいた状態),閉眼時で記録し判定します。


動脈硬化検査(ABI)

  両腕の血圧と両足首の血圧を測定し,その比を表示します。その比をABI値といい,この値が0.9以下の場合下肢閉塞性動脈硬化症の疑いがあります。
 ベッド上に安静状態になっていただき両腕,両足に血圧のカフを巻きます。両手首に心電図測定用のコードを付けます。胸に心音マイクを着けます。

 

心臓超音波音波検査 <要予約>

  超音波によって心臓の壁の厚さや心臓の大きさ,心筋の厚さや機能,弁の状態,心臓内にできた腫瘍や血栓の有無,血流速度や流れの方向などを観察できます。
 検査はベッド上に寝ていただき,ゼリーを付けますますので上半身は裸か下着一枚で捲り上げて行います。