最新鋭の3テスラMRI装置導入について
富山県済生会高岡病院は、診断精度の向上の為、最新鋭の3テスラMRI装置(東芝メディカルシステムズ株式会社製 Vantage Titan 3T型)を導入し、平成25年10月1日より運用を開始しました。この装置は、県内初の大口径型静音化機能付3テスラのMRIです。
MRIとは、磁気共鳴現象を利用した画像診断装置で、X線を使わず各組織の描出や非侵襲的に血流情報を示し、各臓器の診断に大きく寄与しています。
近年、MRI検査においても高度な検査内容が要求され、臨床ニーズに応えられる全身領域で高精細な画像が得られる高磁場の3テスラMRIの導入が望まれています。
本院が今回導入したMRI装置は、最新鋭であり、開口径71cmのオープンボアや高精密な画像が得られる技術により、最新の臨床ニーズ及びルーチン検査に応えることのできる3テスラMRI装置です。
MRIは原理上、磁場の強度に比例して取得する信号が高くなるため、これまで使用していた1テスラ装置に比べて約3倍の信号値となり、高いS/N(信号雑音比)による高画質化や撮像時間の短縮化などが期待されるのに加え、以下のような最新技術によって検査環境改善と診断能の向上が図られています。
●71cmの大口径Open Boreは、広々と明るく開放的な短軸システムで、患者さんが身構えることなく検査をできる検査空間を備え、MRI特有の撮像時の雑音についても、静音化機構によって、従来の3テスラ装置の約10分の1に抑えられています。
●画質向上技術により、従来3テスラMRI装置の課題とされていた腹部や骨盤領域における画像の信号ムラも格段に低減されており、躯幹部の非造影MRA画像の安定性が向上し、広い領域で高精細な画像を提供します。
当院では、今回の最新鋭3テスラMRI装置の最先端の撮影技術を用い、精度の高い画像診断を実現し、近隣の医療機関とも密接な連携をとりつつ引続き地域医療に貢献して参ります。
富山県済生会高岡病院 画像技術科