乳腺外来
概要
乳癌の罹患数は年々上昇傾向であり、現在、日本人女性が経験する癌の第一位となっています。2019年に日本全国で乳がんと診断された方は9万7千人です(国立がんセンター 全国がん登録罹患データ)。40歳代から50歳代の比較的若年の女性で最も罹患しやすいと言われています。
早期発見すれば治癒が見込める病気ですが、一般的にご高齢の方に発症しやすい癌と比べると、若い世代で発症することもあり、症状があっても早期の段階で医療機関を受診されない傾向にありますが、乳癌は早期発見早期治療が重要な疾患です。
当院では人間ドックでの乳がん検診を行っている他、症状のある方への即日の精査を行っています。
乳房について何らかの異常に気がついた時は、まずはご相談ください。
診療体制
当科では、月曜日から金曜日(8時30分~11時)に乳腺外来を開設しております。
外来では検診で「要精査」となった方の精密検査や、症状があり受診された方の精査、乳癌と診断された方の薬物療法などを行っています。
必要時は受診されたその日のうちに針生検による精査を施行できる体制が整っているため、迅速な診断と治療が可能です。
月曜日(14時~16時30分)は富山大学附属病院乳腺外科診療科長 松井恒志先生の乳腺外来を開設しており、乳がんの先端治療を行う富山大学とも密に連携を取っています。
乳がん看護認定看護師、薬剤師、放射線技師、理学療法士、栄養士、臨床検査技師、ソーシャルワーカーなど、多職種でのチーム医療を提供させていただいています。また、緩和ケアチームとも協力し、患者さんの様々な苦痛を和らげ生活の質を高めるように診療を行っております。
治療中の患者さんに関しては24時間電話対応も行っており、必要時は救急外来での診療も可能です。
手術では、乳房全切除術の他、整容性を意識した乳房部分切除術を行っています。乳癌の程度によっては乳房を残すことはできない場合もありますが、自然な形で乳房を残す手術も可能な場合があります。
乳房に関する違和感は、心配だけど怖くて相談できない、きっと大したことは無いだろうと受診されない女性が多いというのが現状です。精密検査で何も見つからなかったら、恥ずかしいという方も中にはおられます。当院乳腺外来はどんな方でも気軽に相談いただける環境づくりに努めております。些細な違和感が胸に付いて回る時は、どうかご連絡ください。医師、看護師、医療事務、検査技師、薬剤師、すべての職種が皆さんのお力になれることを使命に、お待ちしております。